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学園だより

『歩々是道場』〜朝礼スピーチより

平成24年12月4日(火)
11月14日は、3年1組にとって最後の稽古茶事でした。今回、私は亭主を務めました。クラスの最後にふさわしく、今の自分にできることを考え、テーマを「道」としました。初座の床に択んだのは『歩々是道場』です。たとえ形ある場所がなくても日頃の行動ひとつひとつが修業である、そういう意味だと私は捉えています。今までの道のりも、これからの人生も『歩々是道場』。決して忘れたくない言葉です。懐石は3年間の思い出を振りかえる献立にしました。主菓子は手作りの薯蕷饅頭です。中は黄身餡、皮には足あとを表す模様を描き、「あゆみ」の銘を付けました。後座は未来への出航を連想させる取り合わせにしました。船を漕ぐ棹に見立て濃茶は「瀬戸の昔」。干菓子は船型の羊羹。床には煤竹の細長い花入を掛けました。茶道科での長い航海のすえに色が変わったことを表現しようと思いました。この色こそが私たちの3年間の経験であり、積み重ねだからです。正客は佐藤さん、末客は宮村くんでした。二人とも3年間同じクラスで楽しいことも辛いことも分かち合ってきました。照葉を表す有平糖を干菓子に択んだのは、佐藤さんの好物だったからです。普段の稽古で佐藤さんが好んで食べていたことを席中で話題にすると、正客は優しく微笑んでくれました。私も心が温かくなりました。3年間歩みを共にしてきた仲間だからこそできたことだと思います。
「こんなにあっという間の4時間があるのか」と思うほど、今回の茶事は時間の流れが早く感じられました。もちろん、これまでも稽古茶事で時間が経つのを忘れてしまう経験はありました。それでも、亭主を務めた今回がいちばん幸せでいちばん早いと感じた「ふたとき」でした。こんなに幸せな時間を過せたのは、たくさんの人の支えがあったからこそです。献立や道具組の相談にのり、当日ご指導くださった星野先生をはじめ、毎日の稽古を指導してくださる実技講師の先生方、事務所の先生方、そして準備から後片付けまで、いろいろと手助けしてくれた同級生たち。皆様に心から感謝しております。私にとって人生初めての茶事、クラスにとっての最後の茶事は一生忘れることのできない大切な思い出となりました。この「道」に進んだからこその宝ものです。

茶道科3年(49期生) 三宅 あや 〔朝礼スピーチより〕


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