学園だより

学園歳時記【きさらぎ第2号】〜梅のたよりとおぼろ月−料理実習

平成25年2月15日(金)
冷たい雨となった2月15日(金)の午前、伊勢長本店より柴田隆先生と勝村太一先生を迎え、茶道科2年と1年コースの料理実習が行われました。厳しい冷え込みが続いていても、少しずつ春が近づいているようです。京都市内のあちこちから梅のたよりが聞こえてきます。
今回の献立のうち、向附は「梅見」を思わせる色合いでした。土筆(つくし)と菜の花が添えられ、春の息吹を感じさせます。煮物椀の白魚豆腐の上には、うぐいす菜や梅麩があしらわれました。華やかな彩りを優しく覆う薄氷(うすらい)大根は春かすみを連想させます−「月もおぼろに白魚の篝(かがり)もかすむ春の空・・・」。
年度はじめの新入生歓迎茶会、七夕茶会や観月茶会といった四季折々の茶会、そして卒業間際の謝恩茶会。裏千家学園では学生がさまざまな茶会を主催し、お茶と茶菓子、手作りの点心でもてなします。また、桐蔭席での稽古茶事は懐石料理を作る実践の場。茶会や茶事の成功には料理実習の積み重ねも欠かせません。この日の実習もきっと今後に活かされることでしょう。
実習の締めくくりは試食です。春を待ち遠しく思う学生たちの笑顔がならんでいました。

〈向附〉 平目木の芽和え 土筆 菜の花 梅肉醤油
〈煮物〉 清し仕立て 白魚豆腐 うぐいす菜 梅麩 薄氷大根 花びら人参 柚子
〈焼物〉 鰤 胡麻味噌焼き

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