学園だより

学園歳時記【しもつき第2号】〜藁灰をつくろう

平成25年11月08日(金)

炉開きを境いに季節がすっかり入れ替わったようです。前庭の桜の葉が色づきを増し、落ち葉の数は日に日に多くなります。 11月8日(金)午後の実技では茶道科3年生と研究科が藁灰をつくりました。
はじめに適当な長さに切り揃えた稲藁を塩水にしばらく浸します。焼いたときの反りを防ぐためです。 炮烙や土鍋で蒸し焼きにするのが本来ですが、授業では藁をアルミ箔に包み厨房のオーブンで加熱しました。 真っ黒に焼きあがった藁を欠風炉の二文字押切灰に隙間なく並べていきます。 両端へいくほど短い寸法になるため、1本ずつハサミで適度な長さにカット。 崩れやすい藁をピンセットで灰にのせる作業は集中力と根気が要ります。全員で手分けをして何とか授業時間内に出来あがりました。 一方、木製の手焙りには縮れた藁灰をふんわりと敷き、中央には火を起こした3本の丸毬打(まるぎっちょ)。 茶室に手焙りをすえ電灯を消し、炭の仄かな灯りとやさしい温もりを楽しみました。 京都特有の底冷えする季節が間もなくやってきます。

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