学園だより

学園歳時記【うづき第2号】〜新入生歓迎茶会

平成26年04月25日(金)

4月は下旬に差しかかり、炉の時季も残りわずかとなりました。前庭の主役は牡丹へ代わり、あざやかな大輪の花を咲かせています。 25日(金)の午後、学園1階茶室にて茶道科3年生・2年生による新入生歓迎茶会が催されました。

床は立花大亀老師筆の『春色無高下』。この五言の対句は「花枝自短長」です。 学園には毎年、年齢も経歴もさまざまな学生が集います。学びの歩幅は一様でなく、同じ経験から得るものや感じるものも人それぞれです。
一重切の竹花入に石竹と白雲木。釜は透木の桜川。独楽つなぎ蒔絵の炉縁と打出小槌の水指が祝いの席に華を添えます。 茶杓の銘は「千代の友」。菓子は手づくりの求肥。「胡蝶」と銘がつけられました。

本席の次は点心席。はじめに桜鯛の昆布〆と伏見の酒が振る舞われ、続いて煮物椀は筍真蒸。 人参と大根が紅白の色紙を表します。八寸には空豆とカラスミが出されました。

茶会の開催にあたって茶道科3年生が趣向を練り準備をすすめてきました。 菓子づくりには2年生が加勢し、当日の調理や配膳に外国人研修生も加わりました。 春から初夏への移り変わりを表しながら、京都らしさも盛り込んだ取り合わせ。 上級生たちの祝福と歓迎の想いが詰まった清々しい茶席となりました。

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