学園だより

学園歳時記【さつき第3号】〜大文字を目指して

平成26年05月20日(木)

5月20日(火)、茶道科1年生は東山へハイキングに出かけました。堀川今出川から市バスに乗り東へ移動。白川通で下車し、はじめに銀閣寺へ向かいます。 足利義政によって造営された山荘を起源とする銀閣寺。正式名称は東山慈照寺(じしょうじ)。臨済宗相国寺派の大本山・相国寺の塔頭寺院です。 「銀閣」こと観音殿や庭園に続いて本堂を拝観。一般公開の期間を過ぎていましたが、国宝の書院「東求堂」を特別に案内していただきました。 簡素さのなかに書院の風格をとどめる同仁斎は草庵茶室の原型とされています。

参道の銀閣寺垣に見送られ大文字を目指します。今回はもっともポピュラーな銀閣寺ルートからの入山です。 つづら折りの山道を踏みしめ、最後に長い石段をのぼり、ようやく「五山の送り火」の舞台に到着。京都市内を一望しながらの弁当は格別でした。

食事休憩の後、行きとは違う南ルートから下山。滑り降りるような険しい山道に学生たちは冒険気分を味わいました。 次に訪れた法然院は阿弥陀如来を本尊とする浄土宗系の寺院。緑に囲まれた静かな佇まいは多くの文人を虜にしたそうです。 侘びた風情の茅葺の山門がとりわけ印象的でした。

「哲学の道」を南下し最後の目的地である叶 匠壽庵へ到着しました。叶 匠壽庵は大津市に本店をかまえる和菓子屋さん。 求肥を小豆でくるんだ竿菓子「あも」はお店を代表する銘菓です。茶室棟のなかの立礼式の茶席に案内され、生菓子「菖蒲」と薄茶一服をいただきました。

1年生にとって初めてのハイキング。東山の豊かな自然に抱かれ、茶の湯の昔と今のすがたにも触れる貴重な機会となりました。

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