学園だより

学園歳時記【しもつき第2号】〜紅葉の錦と沢歩き

平成26年11月14日(金)

秋が深まり、いよいよ行楽シーズンを迎えました。観光客や修学旅行生が押し寄せ、京都は普段よりも賑わいを見せています。 11月14日(金)、茶道科2年生は市内でも指折りの紅葉名所・高雄へハイキングに出かけました。

9時すぎ、西大路一条からJRバスに乗車。きぬかけの路を経由し、やがてバスは周山街道へ入ります。 御経坂峠を越えたあたりから、山間の色づきが鮮やかさを増してきました。 出発から30分ほどで栂ノ尾に到着。最初の目的地は栂尾山高山寺。日本ではじめて茶が栽培された地です。 栄西禅師が宋から持ち帰った茶の種を明恵上人が譲り受け、山内に植えたことがそもそもの始まりとされています。 明恵上人が後鳥羽院より賜ったとされる石水院(国宝)を拝観したあと、茶祖の遺徳を偲びながら山内を散策しました。

高山寺をあとにし、清滝川に沿って南下。高雄橋を渡ると、神護寺へ続く参道が目の前に伸びています。 400段にも及ぶ石段を上り終え、楼門にたどり着くころには全員が上着を手にしていました。 神護寺は高野山真言宗の別格本山、山号は高雄山です。唐から帰った空海が住持し真言宗を開いた山岳寺院です。 金堂本尊薬師如来像をはじめ、多くの国宝・重要文化財が所蔵されています。 山内の端には「かわらけ投げ」の発祥地としても知られる地蔵院があります。 厄除けを願い、澄んだ青空に向かって投げた素焼きの盃は清滝の渓谷に吸い込まれて行きました。

昼食休憩をとりハイキングは後半戦へ。錦雲渓と呼ばれる清滝川のほとりを歩くトレイルコースに挑みます。 切り立った岩壁、まっすぐにそびえる杉木立。そして水面に映る紅葉の錦。 「京都に来て、こんな自然に出会うのは初めて」と2年生たちは溜息まじり。 勇壮な自然を満喫し、心が洗われたようです。

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