学園だより

学園歳時記【むつき第1号】〜小川通寺之内上ル

平成27年01月13日(火)

まちづくりに関する京都市の条例に基づき、小川通寺之内から北へ300メートルほどの区間は「歴史的景観保全修景地区」に指定されています。 近い将来、電信柱が埋設され、路面は石畳風に舗装されるといいます。裏千家学園が位置しているのは、まさにこの区間。 一帯は古い佇まいの商家や織屋が軒をつらねる風情のある町並みです。 景観保全のため道路に面する家屋や通りから見える建物は、高さや屋根の勾配にいたるまで、建築基準と様式が細かく定められています。 門など工作物の建設・補修にあたっても和風を基調とし、美観を損なわないよう十分に配慮しなければなりません。

裏千家学園は昨年の11月下旬から、およそひと月をかけて校門まわりの改修を行いました。 これは創立50周年記念事業の一環として同窓会から寄贈されたものです。悪天候に見舞われながらも、学生たちが里帰りしている間に工事は無事完了。 砂利が敷かれていた門の外側は「洗い出し」となり、門扉をはさんで玄関の前庭と同じ景色でつながりました。 乳白色のコンクリート壁を覆った板塀には瓦が葺かれています。板塀の上部は漆喰風に仕上げられ、その色合いは聚楽土を思わせます。 マルバヒイラギとモッコクの深みある緑が板塀のこげ茶色によく映えます。 春にはシャクナゲとツツジが紅白の彩りを添えることでしょう。

新しく生まれ変わった学園のアプローチは学生たちの帰りを待ちわびているようです。明日からいよいよ3学期が始まります。

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