学園だより

石清水八幡宮献茶式添釜

平成28年10月06日(木)

10月6日(木)、八幡市の石清水八幡宮において、千 宗室家元奉仕による献茶式が執り行われ、茶道科3年生(53期)が野点席を担当しました。 男山山頂に鎮座する石清水八幡宮は宇佐八幡宮、筥崎宮とともに日本三大八幡宮の一つに数えられる由緒ある社です。 今年2月「八幡造」様式の社殿が、その歴史的・建築的価値を高く評価され国宝に指定されました。

添釜にあたり3年生が選んだテーマは「あゆみ」です。入学以来の学びの軌跡を、男山の参道に重ね合わせて道具組を考えました。 床は坐忘斎御家元ご染筆の色紙『遠岸秋色白』。鵬雲斎大宗匠好の烏帽子籠花入に秋明菊やトリカブト、スズメウリなど色とりどり9種の山野草。

舞台には御家元好の和親棚が据えられ、琉球焼の芋頭水指と秋草をあしらった朱色の薄器。茶杓は御家元作の『案山子』。 主茶碗は白薩摩の金襴手。蓋置は夜学です。菓子は白餡に栗を混ぜた俵型の茶巾絞り。銘は「実り」です。仕上げに焼き目をつけ、籠に載せてお席に運び出しました。

石清水の添釜は昭和44年から半世紀ちかく連綿と続く茶道科の伝統です。先達がのこした足跡を辿りながら、自分たちの「あゆみ」を重ねた53期生。 透き通る秋空のもと、晴れやかな笑顔でおよそ200名の喫客をもてなしました。





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