学園だよりアーカイブ
鞍馬と貴船の神事
平成26年11月07日(金)
11月7日(金)、澄みわたる青空のもと茶道科3年生がハイキングへ出かけました。学園生活最後となる今回の行き先は鞍馬山。叡山電鉄鞍馬線の終点・鞍馬駅を起点とし、鞍馬寺金堂や魔王殿などのパワースポットを巡り、貴船へ抜ける定番のハイキングコースです。

壮麗な仁王門から山内に入り、はじめに由岐神社を参詣。枕草子に「近くて遠きもの」と記された『つづら折りの坂道』を上り、ようやく鞍馬寺本殿金堂へたどり着きました。見晴らしの良い金堂前広場で深呼吸すると、神秘と自然のエネルギーが全身に満ちていくように感じられました。続いて鞍馬寺の寺宝や自然が展示された霊宝殿を拝観し、さらに山中へ向かいます。岩盤が硬いため木の根が地中に伸びず、地表へ這い出しています。若かりし源義経が修行を積んだ地としても知られるこの辺りは「木の根道」と呼ばれています。さいごに鞍馬山のなかでも随一の聖地である魔王殿を参詣し、慎重に下山しました。

貴船川のせせらぎと水面に映る紅葉を楽しみながら昼食をとり、しばし休憩。次の目的地は貴船神社です。この日はちょうど、年に一度の御火焚祭が執り行われていました。このお祭りは、燃え盛る炎から貴船大神を甦らせると同時に、火の力により罪けがれを祓い清める神事です。龍船閣前の斎場には大きな竈(かまど)が置かれていました。近づいてよく見ると無数の護摩木が積み上げられています。全国の崇敬者より奉納された護摩木の数は1万本以上。間もなく宮司・神職が斎場に現れ、祝詞の奏上とともにお焚き上げが始まりました。

霊験に満ちた鞍馬山の自然に触れ、貴船では年に一度の「よみがえり」の神事を目のあたりにした3年生。身も心もリフレッシュし、残り半年を切った学園生活に新たな気持ちで臨むことでしょう。