お手伝いを通して学んだこと


茶道科3年(46期生) 水谷厚美


  学園に入学して早や、3年目を迎えました。日々の実技の実践の場として、三大忌などに茶席のお手伝いをさせていただきます。全国からのお客様は皆様お茶の先生でいらっしゃるので緊張いたしますが、担当の業躰先生方からの指導を受けて、私達学園生はお菓子やお茶をお出しするタイミングなどと身をもって経験するのです。
  お客様の人数とお菓子の数を注意し、私語を慎むなど当たり前の事柄ですが、学園生みんなで注意事項を確認しあいます。

  水屋で点てたお茶碗を古帛紗の上にしっかり乗せて「機敏に、丁寧に、笑顔で!」と、自分に言い聞かせ茶席に向かいます。お客様の前にお茶碗を出して「どうぞ」と目と目が合ってお辞儀を、お茶碗を下げる時にも笑顔でご挨拶を。お席が終わるとお客様を出口にご案内し「ありがとうございました。」とお声をかけていただきましたとき、お互いを思いやるお茶の素晴らしさを感じました。特に三大忌はお客様と共にご遺徳を偲び、心をこめておもてなしが出来たことをが、何よりの喜びです。

  お菓子の出しかた、足の運びかた、お茶碗の出しかた、お辞儀の仕方これらは全て学園での毎日の実技の授業の中で教わってきた事で、三大忌や献茶式のお手伝いに参加させていただくことは、裏千家学園で学んだことが経験としてすぐに実践に活かされます。

  私は、このような恵まれた環境の中でご指導を受け学ばせていただいている事に感謝しております。
  いままでは、上級生とご一緒させていただきながら、数々の事を教わってきましたが、4月から3年生になり、上級生としてうまく皆に協調性を持ってリードしていくことができているのかと不安を感じることもありますが、下級生に指導する立場になり今までの卒業生から受け継いできたことを守り、伝承していかなければならないと3年生としての責任を強く感じました。

  まだまだ至らないばかりの私たちですが、これからも先生方に沢山のご指導をいただき学園生として誇りを持って学園生活をより充実したものにしたいと、そして長い長い茶道の道に精進していきたいと思います。